今回展示する2つの車両は、多様な側面を持つアウディの歴史を語る上で重要なDKW社、NSU社が開発したユニークなモデルです。
アウディのフォーリングスのエンブレムは1932年に4社の自動車メーカーが合同で設立したアウトウニオンAGの結束を表しています。DKWはそのうちの1社です。1924年型DKW Slaby-Beringerは、当時電気自動車を製造していたSlaby-Beringer社の車体に、DKW製のガソリンエンジンを搭載したモデル。Slaby-Beringer社は、第一次世界大戦後に設立され、当時、日獨電氣自動車商会を通じて多くの電気自動車をタクシー用として日本に輸出していました。日本での販売が大きな割合を占めていた同社は、後の関東大震災の影響によって経営危機に陥り、1924年にDKWが同社を吸収合併しました。今回展示する車両はアウディと日本の80年にもおよぶ関係を象徴する歴史的モデル。
NSU社は1873年に編機のメーカーとして設立され、1901年にオートバイの製造を開始、1906年には自動車の製造を開始しました。1956年に自動車の生産を再開し、ロータリーエンジンを搭載したヴァンケルスパイダー、Ro 80を生み出しました。その後、1969年にアウトウニオンと合併し、アウディNSUアウトウニオンAGとして再出発を果たしました。
NSUは1961年にNSU Prinz 4(600cc)を発表。このモデルは1964年にNSU Prinz 1000に発展、1967年にはスポーツモデルとしてNSU TTと、さらにパワフルなNSU TTSへと進化し、数多くのツーリングカーレース、ジムカーナ、ヒルクライムで活躍しました。
【DKW Slaby-Beringer概要】
製造年:1924年
生産台数:266台
エンジン:1気筒ガソリンエンジン
総排気量:170cc
最大出力:3ps
最高速度:45km/h
寸法:全長 2,870mm 全幅 1,060mm 全高 1,280mm
車体重量:175kg
【NSU TTS Gruppe 2概要】
エンジン:ツインスパーク 4気筒空冷ガソリンエンジン
総排気量:1285cc
(クーゲルフィッシャーインジェクション)
最大出力:147ps/8,500rpm
最高速度:150-200km/h
寸法:全長 3,793mm 全幅 1,550mm 全高 1,364mm
車体重量:720kg
プロデュース:Classic Motors Schneider Bleckhausen
オーナー:Wolfgang Schneider
(アウディ ジャパン オフィシャルHP)

